眉間にそんな皺なんかを寄せて

あんたもいい顔してないね

と苦々しい眼差しでＫが言う

踊れないんでしょ？

かりんが冷ややかに言い放つ

　

　足元を離れもできずかろやかな

　ステップ踏めぬ影ぞ哀しき

　

・・・踊れない

　

おおむかし鏡は影見と綴ったそうな

すると　鏡の中にいるのは私の影なのか

影は云う

人生は束の間の幻化に似ている

そう　あなたはずっと一人だったじゃないですか
あなたに遣りたいことを為す自由はない
遣れることを為す因縁があるだけだ
だからあなたは踊らなくてはならない
かたちが空無に帰すまで
踊りなさい

孤りで
あれはあれ　これはこれ